先日受けた退職金の勉強会の中でご紹介がありました。
「生涯設計手当」。ネーミングが素晴らしい。
要は賃金制度を改訂し、一部を生涯設計手当として確定拠出年金に入るということです。
パナソニックやユニクロが導入されているそうですが、大企業のものだけではありません。
中小企業、今回の事例では社員数15名と30名の事業所が例としてあげられていました。
手当と名がついても賃金として扱われないので、事業主が支出する金額は同じでも、
この部分は非課税、社会保険料の対象外(社会保険料の削減)となるというのが労使双方の主なメリットとして言われます。
メリットのほうは「生涯設計手当」「じぶん年金」「確定拠出年金」などでググるとたんと出てきますので、今回はちょっと横に置いておいて・・・
デメリットに焦点を。
主なものとしては
1.原則60歳になるまでは受け取れない
2.社会保険料を減らすのでその分の給付を受け取れない
3.運用によっては掛金を下回ることもある
などが挙げられます。
1についてはデメリットとして感じられない方もいらっしゃるでしょうし、3については可能性の問題ですのでなんとも検証が難しい、つまり答えはないです。
では2について。
これも可能性の問題として挙げられますが3を論じるより現実的です。
社会保険料から受けられる給付として主なものは
厚生年金、健康保険の傷病手当、雇用保険の失業給付が挙げられます。
30年以上先である厚生年金の給付については正直だれもわからないところ。
では、後者の二つはどうでしょう。
例1)Aさんが病気になり3ヶ月(90日分)の傷病手当をもらうことになった。
確定拠出年金導入前)標準報酬月額(32万)×1/30×90日×2/3=約64万
確定拠出年金導入後)標準報酬月額(28万)×1/30×90日×2/3=約56万
差額約8万
例2)Aさんが退職し失業給付を90日分受給することとなった
確定拠出年金導入前)31.5万×6月×180日×50~80/100×90=約52万
確定拠出年金導入後)28万×6月×180日×50~80/100×90=約50万
差額約2万
さて、この差額、多いと感じるか少ないと感じるかは個人の価値観によるところ。
ただし、「差がある」、デメリットはこのくらいということだけは認識しておきたいところです。
ちなみにこの二つの制度で享受する保険料減額のメリット部分は1ヶ月当たり2144円。
5年も経てばデメリットよりメリットが上回る計算となります。(例1の場合)
(厚生年金の保険料は除外していますのでもう少し短い期間となりますが、先述のとおり、厚生年金の給付についても勘定に入れていません。未知数のため。)
非課税の利益を考えても悪い話ではありませんが、どの程度の不利益が予想されるのかは考慮に入れたいところです。

